冷凍おせちについて 

皆さん、冷凍おせちって食べたことありますか? 

私は飲食チェーン店で仕入れの仕事をしているのですが、その関係でおせち料理
を仕入れる事がありまして、まだ出始めの頃から冷凍おせちを食べる機会があり
ました。 

出始め当初は冷凍技術も今ほど進歩していなかったので、食感がイマイチな
物なんかもいくつかありました。でも、最近の冷凍おせちは本当にクオリティが 

上がっていて、とても美味しくなりましたよね。 

昔みたいにお母さんの味を娘に伝えるって事も少なくなってきましたし、一から 

手作りって本当に大変ですから上手く冷凍おせちを利用するのも良いですよね。

私のような一人暮らしにはとても重宝しています。 

何故、こんなに冷凍おせちが美味しくなったのか。 

それは冷凍技術の進化が大きな影響を与えています。 

昔は緩慢冷凍が主流だったのですが、今は急速冷凍機が主流になっています。

凍結方法について 

緩慢凍結)ですと、水分の膨張が大きく、できあがる氷の結晶も大きなものとな
ってしまいます。 

そしてこの大きくなった氷の結晶が、食品の細胞を内側から突き破ってしまい穴を
あけてしまいます。 

(細胞が20~30ミクロンに対し、従来の緩慢凍結の場合、氷の結晶が100ミク
ロン程となります) 

冷凍した食品を解凍すると、この穴から旨味がドリップとして流れ出し、また水分
とともに味覚成分や栄養も失われてしまいます。 

食品内の水分が結晶となる温度帯は「最大氷結晶生成温度帯」と呼ばれ、この温度帯
をゆっくり通過すると水分の膨張が大きくなり、氷の結晶が大きくなります。 

通常、食品が凍り始めるマイナス1℃~マイナス5℃までの温度帯を指します。 

この温度帯を30分以内に通過することができれば、食品の品質は劣化しません。 

冷凍方法・・ 

1.エアーブラスト方式(空気凍結) 

冷やした空気を吹き込むことで、冷凍庫内の温度を下げ冷凍を行います。 

2.リキッド方式(液体凍結) 

−10℃~-35℃に冷やした液体に、食品を浸けることで冷凍を行います。 

0℃でも凍らないアルコール等の液体を媒体(ブライン)として凍結する方法です。 

これらの急速冷凍機を使って冷凍した食材は、解凍しても元の品質をあまり劣化 

せずに保存することができるようになりました。 

冷凍おせちの良い点・・ 

食品添加物を無くす。または少なく作ることが可能。 

保存期間が長い 

味付けを濃くしなくても大丈夫。冷蔵で保存するにはどうしても濃い味付けになる。 

早めに食材確保できるので、総じて同価格では冷蔵おせちより中身が充実している。 

受取日に余裕があるので、都合のいい日を指定できる。 

冷凍おせちの悪い点・・ 

なますの大根と人参がシャキシャキ感がなく、しんなりしている。 

ゴボウ、レンコンなどの根菜類関係は歯ごたえがなくなりやすい。 

保管場所の冷凍庫スペース確保の問題がある。 

解凍に時間がかかる 20~48時間を冷蔵庫での解凍が必要になる。 

冷凍おせちに対するネガティブイメージがまだ根強く残っている。 

まとめ・・ 

通販で販売されている冷蔵おせちの多くは製造後、冷凍され宅配する際に 

解凍される「冷チル」といわれる物が大半のようです。 

製造メーカーさんに聞くと、「配送の時に崩れたりしないので冷凍で流通、 

ご自宅で解凍がおすすめです。」との事です。 

今の冷凍おせちは「冷凍は美味しくない」というイメージは良い意味で覆さ
れると思います。 

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